こんにゃくダイエットを格付け!効果やメリット・デメリットは?

こんにゃくダイエットの方法は以下の通りです。

①朝昼晩3食の前に、こんにゃくを200グラムずつ食べる

②または3食のうち1食だけ、おかずはそのままにして主食をこんにゃくに置き換える

③おやつだけをこんにゃく、こんにゃくゼリーなどに置き換える方法もある

 

こんにゃくダイエットの背景

こんにゃくは、言うまでもなく日本古来の伝統食品です。一説によれば平安時代からあったそうですから、安心して食べられる健康食品であることに間違いはありません。

こんにゃくの成分は97%が水分で、100グラム当たり5キロカロリーほどしかなく、「水を飲むこと」と大差ありません。他に食物繊維、グルコマンナン、カルシウムなどが含まれています。

水分以外の成分のうち、注目を集めているのは「グルコマンナン」です。グルコース(ぶどう糖)とマンノースという糖が結合した構造をしていることから、この名がついています。なんとなく可愛らしくて語呂も良く、テレビコマーシャルで連呼されている某食品メーカーの名前にも似ています。

グルコマンナンは食品繊維の一種で、水には溶けますが体内で消化されず、そのまま便として排出されてしまいます。糸こんにゃくをたくさん食べたあと、一日くらいして自分の大便を見ればあきらかでしょう(わざわざ見なくても結構ですが)。

そんな理由から、こんにゃくは、日本限定でダイエット食品の定番となってきました。最近の日本食ブームで、欧米の一部地域でも販売されているようで、調べものをしていて、「konjac」という英単語もあることを知りました。

 

こんにゃくダイエットの良い点

こんにゃくの利点をあえてあげれば、さまざまなレシピが楽しめる、ということでしょうか。たとえば、こんなふうにです。

〈担々麺風こんにゃく〉

 糸こんにゃく、鶏がらスープ、ひき肉、長ねぎ、野菜、めんまなどでラーメン風に。

〈パスタ風こんにゃく〉

 糸こんにゃく、ひきわり納豆、オリーブオイル、トマトソースなどでイタリアン風に。

〈こんにゃくの炒め物〉

 糸こんにゃく、細切りきのこ、もやし、ねぎなどを塩こしょう、ごま油、醤油で炒める。

〈こんにゃくの煮物〉

 短冊に切ったこんにゃくと大根、ニンジンに砂糖、みりん、酒、醤油などを加えて煮込む。

 

 

こんにゃくダイエットの疑問点

こんにゃくは、ほぼ日本にしかない食材のため、そのダイエット効果を科学的に検証した研究はありません。ただし成分のひとつであるグルコマンナンだけは、サプリメントになっていて、そのダイエット効果を他の食品繊維と比較したという研究がいくつかあります。それらによると、違いを証明することはできなかったようです。

こんにゃくを食べすぎると、腸閉塞を起こしてしまうという説もあります。腸閉塞とは、腸自体がなんらかの原因でねじれてしまったり、あるいは異物が詰まったりした状態のことで、腸の中にガスがたまってお腹がぱんぱんに膨らんだり、激しい腹痛や嘔吐などをきたしたりする病気です。そこで、こんにゃくで実際に腸閉塞になった人がいるのか、調べてみました。

腸閉塞を起こす原因の中で、食べ物が詰まって起こるものはそれほど多くなく、0.3~1%ほどだそうです。とくに目立つのは、やはりこんにゃく、とくに糸こんにゃくでした。他にも果物の大きな種、海藻、もち、きのこ、かたくちいわしなどが原因として多いとのこと。処置として手術にいたった例も半数以上あるようです。ただし、こんにゃくで腸閉塞を起こした人の多くは、胃の手術を受けているか、大腸に窪み(憩室)があるか、あるいは食物をうまく噛めない高齢者です。認知症の人も要注意です。

働き盛りの人がこんにゃくを大量に食べて大丈夫かどうかは、データがなく、よくわかりませんが、むやみに食べるのは避けたほうがよいでしょう。

結論は、こんにゃく自体にダイエット効果はなく、たんにカロリーが少ないためにやせるということになります。「水だけ飲んでやせる」のと変わりはないというわけです。

 

こんにゃくダイエットの格付け

5点/10点

 

▼理由

・日本人のだれもが食べてきた食品であり、安全性に問題はないが、胃腸に重い病気がある人や、高齢者は避けた方がいい。

・調理の仕方が多様であるため、飽きずに続けられるかもしれない

・カロリーの高い食品と置き換える方法であれば、やせる効果は高いと思われる(ただし実証データはない)

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