あなたを若返らせる―そんなホルモンがあります。
そのホルモンとは「DHEA」。
正式には「デヒドロエピアンドロステロン」というホルモンです。
DHEA「デヒドロエピアンドロステロン」とは?
DHEAは、男性ホルモン(テストステロン)や女性ホルモン(エストラジオール)の材料になるほか、多様な働きをしています。
筋力、免疫力から意欲、行動力まで、多くの機能を維持し、さらには発がんの抑制、骨粗しょう症の予防といった働きも認められています。
DHEAの血中濃度が下がると、左のような3つの症状が出てきます。その一大要因は、やはりストレスです。
ストレスホルモンもDHEAも、コレステロールを原料として副腎皮質(腎臓の上にあり、多くのホルモンを分泌する器官)でつくられます。
そこで、強いストレスに対応するためにストレスホルモンが大量につくられると、コレステロールが不足する―つまり、DHEAは「材料不足」に陥ってしまうのです。すると、さまざまな不調が現れます。
若々しい心身を復活させ、維持するためには、適切な休養と睡眠をとって、ストレスをやわらげなければなりません。
「明日の自分」を元気にする習慣をご紹介
若返りホルモンのレベルを維持することは太らない体型作りのためにも非常に重要です。
中でもとくに、40代~50代に「DHEA」を重要視してほしいのです。DHEAは、前項でも述べたように男性ホルモンの材料になるからです。
男性ホルモンの一つ、テストステロンは、男女を問わずきわめて重要な働きをしていますが、その代表的な役割は、筋肉をつくる働きです。
脂肪細胞の中にある「幹細胞」と呼ばれる細胞が、筋肉になるか、それとも脂肪になるか。これを決定づけているのが、テストステロンである可能性が最近の研究でわかってきました。
ところが、順天堂大学の堀江重郎教授の研究によると、40~50代の男性のテストステロンのレベルが、60~70代の男性よりも低いという衝撃的なデータが報告されているのです。
原因は明らかではありませんが、その意味でも、「40代は、体の曲がり角」と言えるのです。
ここで「止められる老化」を確実に止めるかどうかで、その後の体、ひいては人生が変わってきます。
できるだけ夜の11時までに寝る事!
「寝る子は育つ」と言いますが、大人の老化防止にも睡眠は重要です。
子どもの成長を促す成長ホルモンは、思春期をピークに歳をとるにつれて分泌量は低下しますが、大人でも分泌されています。この成長ホルモンが分泌されるのが、おもに睡眠中なのです。
一般的に、夜10時から午前2時までの間をグッスリと眠っていれば、分泌がさかんになります。
せめて夜11時には、床につきたいものです。睡眠の上手なとり方については、あらためて4章でお話しします。
成長ホルモンには、日中に紫外線を浴びて傷ついた皮膚や、運動などで傷ついた筋肉を修復したり、疲労のもとを除去したり、免疫活動を高めたりと、眠っている間に体をメンテナンスする働きがあります。また、疲れて弱った体の回復を促します。
40~50代の中高年が成長ホルモンの分泌が悪くなると、左に示すような警告となる症状が現れます。
40歳を境にして「太り出す」ことが、症状の一つになっています。それは「老化が始まっている」というサインなのです。
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