「太らない体」をつくる最初の習慣は「軽い運動」です。その種類は、大きく分けて3つあります。
- 有酸素運動
- 筋力トレーニング
- ストレッチ
筋力トレーニングやストレッチなら、いつでもどこでも気軽にできます。しかし、それはただ体を動かせばいいというものではありません。
40代から「太らない体」をつくるコツは、若返りホルモン「DHEA」の分泌を促して、「いつまでも若い体」でいられるようにすることです。ホルモンの分泌を正常化して、肥満や病気につながる老化を抑えるのです。
そのために、意識してほしいのが有酸素運動です。
有酸素運動のすすめ
有酸素運動とは、酸素を体に取り込み、それによって体内の糖質や脂肪をエネルギーとして消費する運動です。
体内エネルギーは、食事でとった糖質や脂質(脂肪)に酸素を反応させてつくり出されます。また、つくり出すときだけでなく、体内エネルギーを実際に消費するときにも、酸素を必要とします。
なぜ、この有酸素運動が「太らない体」をつくるのに役立つのでしょうか。
ひと言で言えば、有酸素運動によって、全身持久力(スタミナ)が高まるから。全身持久力が高くなるということは、少ない酸素で多くの活動が行えるということです。
全身持久力の低い人は、高い人に比べて心臓・血管の病気にかかるリスクが高く、死亡率が4~5倍も高いとされています。有酸素運動で全身持久力を高めておけば、肥満を抑えるのはもちろん、心臓や血管の病気を予防することにもつながるのです。
全身持久力アップ-理想は「1分間・120メートルの歩行」
左の表は、「全身持久力」の年齢別の目標値です。
まず3分間、あなた自身の感覚で「ややきついな」と思う速度で早歩きをして、その距離を測ります。そして、測った距離(メートル)を、以下の表で評価します。
男性 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 |
3分間で歩いた距離(m) | 375 | 360 | 360 | 345 | 345 |
歩行速度(m/分) | 125 | 120 | 120 | 115 | 115 |
女性 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 |
3分間で歩いた距離(m) | 345 | 340 | 330 | 315 | 300 |
歩行速度(m/分) | 115 | 115 | 110 | 105 | 100 |
その距離が表の「3分間で歩いた距離以上」の場合は、目標となる全身持久力にほぼ達しています。「距離未満」の場合は、目標に達していません。
40代の歩行速度であれば、1分間に120メートル進む速さが「ややきつい」のレベルです。
この速さで歩いたとき、「きつい」「かなりきつい」と感じるようだと、全身持久力は目標に達していません。
個人で正確に測定するのはむずかしいかもしれませんが、今の自分にどれくらいのスタミナがあるのか、およその見当はつくでしょう。目標に達していない場合は、「軽い運動」を習慣にしましょう。
歩くこと以外でも、有酸素運動なら何でもかまいませんが、どれも「ややきつい」くらいで続けると、目に見えて効果が出はじめるはずです。その際の「ややきつい」の基準は個々で異なりますが、目安として「心拍数」で判断してください。
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