40代からの体の大敵その1、「活性酸素による酸化」について説明します。
「酸化」とは「体が錆びる」こと。
40代になると、体に「錆び」が出ます。頑丈な鉄も、長く外気にさらされていると酸素と反応し、錆びてボロボロになります。この反応が「酸化」です。
体は、食物から取り込んだ糖質(ブトウ糖)や脂質に、外気から取り込んだ酸素を反応(燃焼)させてエネルギーをつくり出し、生命を維持しています。このときに発生するのが「活性酸素」です。
活性酸素は、細胞を構成する脂質などを「酸化」させ、傷つけます。そのため、細胞が死んだり、働きを失ったりして、本来の役目を十分に果たせなくなります。
この活性酸素が「体を錆びさせる」のです。
しかし、体の「錆び」を抑える方法はあります。
「活性酸素」を消し、酵素を増やす
「活性酸素」はエネルギーをつくるときに発生するため、生きている限り、体内での発生は避けられません。
と同時に、体はうまくできているもので、活性酸素を毒性の低い物質に変えて消去する「SOD」(スーパーオキサイドディスムターゼ)などの酵素を持っています。
自転車の車輪軸やチェーンに「錆止め」を使うように、体の中でも、同様のことが行なわれているのです。
20代の若い体なら、この酵素が十分ありますが、それは歳をとるにつれて減っていきます。太りやすくなる40代前後からは、この酵素の減り具合をできるだけ抑えなければなりません。それと同時に、減った分の酵素を補うことです。
活性酸素を消す酵素はタンパク質を材料とし、亜鉛、銅、マンガンなどの助けを借りてつくられます。これらの栄養素が不足しないよう、心がけなければなりません。
とくに、亜鉛は不足しやすいので、カキ(牡蠣)、全粒粉を用いた食品、玄米、ライ麦パン、オートミールなどの全粒穀物、木の実などから意識してとることが肝心です。
活性酸素を消去する物質はほかにもあります。「抗酸化物質」あるいは「スカベンジャー」と呼ばれ、ベーターカロチン、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、フラボノイドがその代表です。これら抗酸化物質を含む食材を、積極的にとりましょう。
老化で活性酸素を消去する酵素が減少しても、意識的に抗酸化物質をとり入れれば十分、補えます。
「活性酸素」を大量発生させない
もう一つ重要なのは、そもそも体内に「活性酸素」をたくさん発生させないようにすることです。活性酸素の大量発生につながるのは、左の「5つの習慣」です。
生活習慣は、睡眠のとり方など、日常の工夫次第で少しずつ変えることはできます。できることを意識してやるようにすれば、活性酸素の発生をだいぶ軽減できるはずです。
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